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Dye D? 3

第15章 探す 【渋谷・ミヨ】 【大倉・ミナ】






 ミナと大倉も別の客室を探していた



ミナは鏡のように映るガラスを見ては

雪が映ってない事を確認すると

閉めながら言った



ミナ「この部屋にはいないようですね・・・・」


すると隣の部屋を調べていた大倉が戻って来た


大倉「・・・そっか、次の部屋に行こうか?」


ミナは頷いた

そして次の部屋に向かう大倉の背中を見て

疑問に思っていた事を聞こうと思った



ミナ「雪さんも吸血鬼なんですか?」


ミヨは雪の瞳が深紅に変わったの見たが

ミナは見てないので

いまだに信じられないでいたのだった

あの優しい雪までも吸血鬼の仲間だとは





ミナの言葉を聞いて

大倉の瞳が一瞬で悲しみの色に変わっていった



ミナはそれを見た瞬間にまずいと感じて

目線を大倉から伏せた


でも、大倉はその時を思い出すように

ゆっくりと語り始めた



大倉「・・・雪は人間だったんだ

森で迷ってこのホテルに来てしまって・・・」


ミナは大倉の言葉に引き込まれるように

静かに聞いていた




大倉「雪はね・・・とても強い人間でね

最初は恐怖して

僕たちから逃げ回ってたけど・・・」



大倉の口が当時を思い出して少し笑っていた

その大倉の表情をミナは切なそうに

見つめていた



大倉「僕の孤独と悲しみを理解してくれて

吸血鬼だと知っても僕の事を愛してくれたんだ

この屋敷から逃げれる選択権を手に入れたのに

僕の罪を救う為に自らの命を犠牲にしたんだ」




ミナはその話に衝撃を受けた



ミナ「命を犠牲に?」



驚いた表情のミナに大倉は

悲しそうに微笑むと

その時を思い出して辛そうに言った



大倉「自ら、命を差し出すために

胸に剣をさして愛を示してくれたんだ・・・」



ミナ「・・・・・・」


ミナは声も出なくなっていた

大倉の話は衝撃だった



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