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Dye D? 3

第42章 カード






 ミナは目の前で自分を見つめている

男二人を不思議に思っていた



ミナには何が起きたのか

全く分からなかったのだ



食堂から出てから

気が付くとベッドにいていたのだから





ミナ「あの、今は何時なんですか?」




ミナの質問に村上は部屋を見渡しながら答えた




村上「そろそろ夜中ちゃうか?」



夜の気配を感じながら答えている姿を見て

ミナは思ったのだ



ミナ「ここには、時計もないんですよね?」




その言葉に

大倉は少しだけ笑いながら



大倉「僕たちには必要ないから」



大倉の返事に

ミナは少し呆れながら思ったのだ



吸血鬼には時間は必要ないだと

時間に追われている人間とは違うと




ミナ「そうですか・・・・」



そう言いながら大倉と村上を

少しだけ羨ましく思っていたのだった



あまりに大人しいミナを見て

大倉は心配になっていた

だから・・・・




大倉「・・・・体調は大丈夫なの?」




ミナはその言葉に驚いた

自分は体調が悪かったのか?

それすら記憶になかった



ミナ「えっ?」




ミナの驚いている様子を見て

大倉は深紅の瞳を揺らしながら




大倉「君は俺と話してて

気を失ったんだよ・・・・」



そう言うと

顔を辛そうに俯けたのだ



大倉の悲しそうな表情に見とれながら

ミナはその時の記憶を

必死で探りだそうとした

しかし・・・・




全く思い出せないのだ

それは気を失ったから・・・・

記憶がないのだろ・・・・




ミナは必死にそう

思おうとしたのだ




自分自身に違和感を感じながらも

ミナは大倉に向けて言った



ミナ「そうですか

迷惑をかけてしまって

すいませんでした・・・」




そう言うと

ベッドから立ち上がろうとした

その様子を見た村上が



村上「どこに行くんや?」



その言葉にミナは

驚いたように顔を上げた



ミナ「どこにって・・・・」



あれ?

どこに行くつもりだったんだろ?

私は何をしたいのだろ?



今の行動の理由も分からないのだ



ミナは苦しくなっていた



苦しくってミナは頭を押さえ

考え込むような姿になっていたのだ



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