第24章 月
4人で渡り廊下を歩く
「あの!なんで研磨さんもついてくるんですか?」
「だってリエーフ逃げたらクロに怒られる」
「逃げないですよ!!」
2人のやり取りについ笑ってしまう
それにしても、びしょ濡れだから凄いすれ違う人に見られるなあ、は恥ずかしい
「音駒の主将、なんか笑いながら怒りそうだよな!」
「烏野の主将もね」
「そうか?」
しょーよが首を傾げながらも答える
た、確かに、目の笑っていない作り笑い顔されたら身震いしちゃうなあ
『た確かに』
「うッ....俺、なんか寒気が、早く着替えて、あとちゃんと練習しよ....」
想像していたのかしょーよが身震いしては何度も頷く
「これ以上練習する気...ていうか、翔陽もリエーフも毎日毎日練習以外で勝負とかして、元気だよね」
「俺はこいつに巻き込まれてるだけですからね!」
リエーフ君がしょーよを指さしては、リエーフ君を見上げながらしょーよが不思議そうに言う
「だって、せっかく合宿だしもったいないだろ?」
「おれは体力がもったいないけど.....影山、だっけ?あのセッターとは勝負しないの?前はギャーギャーやってたのに」
あ、研磨の言葉にしょーよが言葉をつまりながらも唇尖らせてる
「今はあいつ、いや、おれもだけど、勝負とかする感じじゃなくて、まだその....」
「ケンカか?」
「ケンカはしたけど!そうじゃなくて、ええと....勝負するにはまだ宿題のこってるというか、まだちょっと....ええと....」
渡り廊下に立ち止まっては頭をくしゃくしゃと掻きむしりながらも必死に話そうとしている