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【HQ】バンパネラカンタービレ【R18】

第3章 花嫁のお仕事!



足が、がくがくする。

ぷるぷるしながら必死で立っていると京谷先輩が目に入る。

こっちをジッと見ていた。
やだ。
見ないで。

「京谷?」
岩泉先輩が声を上げた。

京谷先輩が、こっちに歩いて来る。
生まれたての子鹿のような私はぷるぷるしながらそれを見守った。

「吸って良いんだな?」
苦々しい声。
まるで血を吸いたくないみたいな声だ。

「ひ、ひゃい!」
これ以上なんて無理。
ナンテ、薔薇の花嫁(笑)の私には許されないんだ。

乱暴に空いた手をつかまれて。

あ、ちょ、待って、そっちの手は唾液まみれ?!

そんな私の杞憂など知らず。
思い切り手を噛まれた。

指を口に含まれ、付け根の血管を牙が突き破る。

粗暴なのに、まるで遠慮するみたいにゆっくり吸われた。

唾液まみれの手をなめられるなんて、間接キスみたいだ。
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