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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第16章 奇跡は起きない




「葉山!!」

「コラ、一年ー。先輩呼び捨てに…すんなよっ!!」


OFになり、ボールを持ったコタちゃんと向かい合った火神。

コタちゃんは4本のドリブルで抜こうとしたが、火神に追いつかれ、致し方なく永ちゃんにパス。


「だから何度も言わすなっつーの。俺に小細工なんざ…いらねぇんだよ!マッスルダンク!!」


木吉さんのブロックを意にも介さず、永ちゃんはダンクを決めた。


「だから、全力でダンクするだけなんでしょう…毎回うるさいわ…」


はぁ、とため息をつきながらコート上の二人のCを見る。

永ちゃんはなんてことないようだが、木吉さんの汗は尋常ではなく、体力もだが膝の方も心配だ。


「おうおう、まだまだやる気じゃねーか…てゴラ!?」

「あ」


木吉さんは負けじと永ちゃんに当たるが、『後出しの権利』で福田君にパス。

堅実に返した。

しかし、このC対決も…永ちゃんの勝ちだ。

そして忘れらた頃に通る黛さんのパス。


「姿を消すことが俺の仕事だが、忘れられては困るな」


点差は17点。

誠凛はくらいついていくも、チームの要、外の日向さんと内の木吉さんが折られていた。

福田君も体力の限界がきてしまい、交代。

その後もコタちゃんのドリブルからのクロスオーバーで火神を躱しゴールを決める。

だが、コタちゃんはレオ姉と永ちゃんに比べると小さすぎる評価に不満の声を漏らしていた。

すると、スクリーンに捕まってしまう。


「あいてっ」

「ホラァ、変なこと言ってボケっとしてるから!ああん、もうっ」

「馬鹿…」


私は小さく呟いた。

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