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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第15章 洛山のマネージャー




すると、意外にも動いたのは黛さんだった。


「赤司。洛山の彼女の力が必要なのも事実だ。こうして反省しているようだし、今回だけでも許したらどうだ」

「……」


黛さんの言葉に、征十郎は漸く本を閉じた。


「お前が口を挟むなんて珍しいじゃないか。一体どういう風の吹き回しだい?」

「別に…俺は思ったことを言ったまでだ」

「ふん…」


少し考える素振りを見せた後、征十郎はこちらへ向き直った。


「そうだな…僕も少々意地になっていた部分もある。今回は特別だ」

「征ちゃん…!じゃあ…」

「ああ。華澄、今回の件は不問にする。ただし、今後こういったことは一切ないようにしろ」


私は顔をあげ、征十郎を見た。

いつもの涼しい顔で私を見ている彼の表情に、少し安心感を感じた。


「征十郎…本当にごめんなさい……それと、ありがとう…」


あとほんの少しの間だけだが、私は洛山のマネージャーでいられる。

そのことに安堵し、溢れ出そうになる涙を堪えた。

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