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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第13章 歯痒い…






控室へ戻った俺のバッグの中で携帯が鳴り響く。

メールの差出人は、藍ちん。



『あっくん、試合お疲れ様。
最後のあっくんは凄く格好良かったわよ。
膝はしっかり冷やしてね?』



そう綴られた言葉の下には、細かいアイシングケアの指示が書かれていた。



「アツシ?どうしたんだい?」

「……っ…」



――― 木吉のテーピングを見た瞬間、これが藍ちんのものだってことはすぐに分かった。


『何でいつも藍ちんは俺を選んでくれないんだろう』って思ったし、悔しかった。



それでも。


彼女は優しいから、いつも泣いてたから。


その原因が俺たちだってわかってても、


また笑って欲しくて、俺を見てほしくて…。




俺はただ、皆に…赤ちんに勝って、君を奪いたかっただけだったんだ。

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