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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第3章 似てるの



だが、初めて見る人が多いわけでもなかったし、練習風景を少し見ていればデータを取ることなど朝飯前だ。


「にしても流石は強豪、洛山。一人一人のレベルが高いわね」

「それでも油断はできないさ。なんせ相手はあいつらだ」


『キセキの世代』。

最強だった彼らを相手にするのは、いくら征十郎でも骨が折れるとでも言うのか。

いや、多分違うわね。

自分が勝つことを前提に、どこまで彼らが楽しませてくれるか。

きっと征十郎の頭の中はそのことしかない。

そして、五将の彼らも私もそのための駒の一つに過ぎない。


「あなたたちなら何も問題はないとは思うけどね。でも一つ気になることはあるわ」

「何だ?」

「スタメンが固定していないことよ」


洛山のレギュラーは全員一二年生。

現時点で固定しているスタメンは五将のお三方のみ。

ここに征十郎も必ず加わることはわかっている。

だが、もう一人がどうしてもその時々によって変わってしまうのだ。

個人レベルの高い洛山ではあるので、心配することはないと思ってはいるが、やはり固定のスタメンが五人揃っていた方が連携などは取りやすいはず。


「そうだな…その点は僕も気になっていた。それについてはお前のデータが完成次第、その中なら目ぼしい者を探すとするよ」

「はやく仕上げろってことね。…はい、今ちょうどできたわよ」


無言の圧力をかけられた私は、ペンを走らせて残りを書き上げる。

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