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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第11章 夏の大三角形なのよ?



事の次第をレオ姉は征十郎に伝える。


「そんなことか。僕はいいから華澄が行って来たらどうだ」

「いいわよ。私は興味ないんだから、征十郎が行ってきなさいよ」

「嘘をつくな。行きたい、と顔に書いてあるぞ」

「え?!」


征十郎に言われ、私は思わず両手で頬を覆った。


「カスミン、やっぱ行きたかったんじゃん」

「ん?んなことどこに書いてあんだ?」

「永ちゃん…多分それ違う…」


コタちゃんと永ちゃんのやり取りを見つつ、本音など端から顔に出ていなかったんだと察した。

くぅ…鎌をかけられたわ…!


「だったらこうしましょう!この中でじゃんけんして負けた人が、自費で拝観するの。それならどう?」

「そんなことするくらいなら、やっぱり私が…」

「いいんじゃないか」

「征十郎?」


レオ姉の提案は妥当。

でもやっぱりそうするのなら、私が不参加で皆に楽しんできてもらった方が…と思っていれば、征十郎が私の言葉を遮る。

隣に立つ征十郎を見上げれば、目が合う。


「本当は行きたいんだろう?だが華澄のことだから、選手を優先させるべきだとも考えている。ならば玲央の言う通りにした方が手っ取り早い。お前たちもそれでいいだろう?」


征十郎が全員に視線を向ければ、五将の三人は二つ返事でオッケー。

黛さんも、渋々ではあるが了承した。


「じゃ、早速じゃんけんしよ!行くよー?じゃんけん…」


コタちゃんの声で六人全員がポンと手を出した。

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