第3章 ウォータイム
メイカたちに案内され、古い建物についた。
「此処があたしたちハーネスのメンバーが宿舎しているダック荘よ」
「此処は僕たちの他にジェノックとポルトンの生徒もいるよ」
「じゃあ、寮長さんに挨拶してこよーぜ」
「寮長、新人1名。連行致しました」
静かだが、聞こえる程度の声で入る。
髪をお団子に纏めた老婆が駆け寄る。
「ご苦労様。この子が新人さんだね」
「青音ミクルです。よろしくお願いします!」
元気よく、寮長に挨拶し頭を下げる。
「さっきのジェノックの二人といいなかなか良い面構えじゃないか。あたしゃ、トメ。このダック荘の寮長だ。よろしくね」
トメはミクルに鍵を渡す。
「はい。これがアンタの鍵。無くすんじゃないよ」
「ありがとうございます」
「メイカ、寮の案内は任せて良いかい?」
「はい、わかりました」
「頼んだよ。ミクル、困ったことがあったらあたしに言っておいで」
「はい」