第6章 東京遠征〜2〜 トラウマ
『お前がいなけりゃ、、、お前なんか、、、生まれてこなきゃよかったんだ、、、』
パシッ____
「やめてッ!!!!!!!!」
木「えっ__」
「ぁ、、、ごめッ、、、や、、、お願、、い、、、も、やめ、、、助けて、、、」
冷汗が、震えが、涙が、止まらない。
薄れてきていたはずの記憶が浮かび上がる。
木「ちょ、お前どうしたんだよ!」
木兎が“アノヒト”と重なる。
「ごめッ、、、なさ、、、と、さん」
澤「朱莉!!!」
「や、、、ごめんなさッ、、、」
泣きじゃくる私を誰かが強く抱きしめる。
澤「朱莉、大丈夫!大丈夫だから!分かるか?」
「だ、、、ち」
澤「そう、だいち。分かるか?」
「わ、かる」
澤「大丈夫。大丈夫だからな?」
いつもの優しい声で
たくましい身体で
ごつごつした手で
あたしをアノ頃から現実へと連れ戻してくれた。
そのまま私は意識をなくした。