第12章 Help・・・
サボとエスメラルダは調査員代理でレッドスノーと繋がる孤島に来ていた。
「ここの何を調べるんだ?」
「ここはな火山地帯でしかもここの島がなくなれば近くの島は全部吹っ飛んじまうらしい。」
「で、だから何を調べる?」
「噴火がいつ起こるかなんかだな。」
「ふ~ん。」
なくなったら全部吹っ飛ぶとか・・・。
「それに気をつけろよ?この辺りは政府や海軍の奴らも来るらしい・・・。」
「そんなに重要なところなのか?」
「あぁ。」
とにかく気をつけるに越したことはない。
2人は奥へ進んでいく。
幸いなことに今日は政府や海軍の船は泊まっていない。
安全なはずだ。
「どうやって調査するんだよ。」
「目視。」
「簡単だな・・・。」
もっと大きな調査かと・・・。
ぐぅ~
「だぁ!腹減った!!」
「なんも持ってきてないからな・・・。」
「お前を食・・・」
ゴツン
「アホかぁ!!」
「じゃあ何か捕まえてくる。」
「何をだよ。」
「熊とか?」
ずいぶんと野生感が出てるな。
「気をつけろよ。」
「おう!」
サボは森へ入っていった。
「火でも起こすか・・・。」
エスメラルダは火を起こし始めた。
ようやく火が灯った頃辺りは夕暮れに染まっていた。
「サボ遅いな・・・。」
かれこれ一時間半。
あまりにも遅い。
だがはぐれれば迷子になる。
エスメラルダは待っていることにした。
すると突然奥で鳥がバサバサと大量に飛び立った。
それと同時にドゴーンという音がした。
「サボ?」
何やってんだ?
気をつけろよな・・・まったく。
エスメラルダはこのときこの音と騒ぎはサボが獲物を追っているものと思っていた。
このとき
まさか
しばらく
逢えなくなるとは
思ってもいなかった・・・。