• テキストサイズ

光と闇に潜む龍【サボ】

第13章 Reunion


『エスメラルダ?』

エスメラルダはその場にしゃがみこみ電伝虫を握った。

「サボぉ!!!」

いたんだ!!

この国に来ていたんだ!!

『久しぶりだな。』

「逢いたい!!今すぐ逢いたい!!」

それだけが願いだ。

『さっきまでお前がいた場所。そこにいるよ。』

「行く!!」

エスメラルダは走り出す。

逢いたい。

逢いたい。

逢いたい!!

もう離れたくない。

また一緒にいたい!


エスメラルダは息が切れるのも気にせずに疾走した。

そして目の前に見えたのは2年前と変わらないサボの姿。

金髪、目の傷跡、シルクハット・・・。

エスメラルダは腕で涙を拭い両手を開いて待つサボの胸へ飛び込んだ。

久しぶりのサボの匂い。

久しぶりの感触。

久しぶりのサボ!

「サボ、サボ、サボ!!」

夢なんかじゃない。

これは夢のような現実。

サボはぎゅっと腕に力を込めた。

もう離さないというように・・・

「逢いたかった。ずっと、2年間思っていた!」

「俺も同じだよ。」

エスメラルダは泣いた。

サボの胸の中で。

サボは少し涙ぐんでいた。

サボは両手でエスメラルダの顔を引き寄せ・・・

「ん・・・」

口付けをした。

エスメラルダも誰が見ていようが気にしなかった。

今を存分に感じたい。

この幸せを・・・。

ずっとサボに抱きしめられていたい。

このままずっと・・・

サボは唇を離しまだ泣いているエスメラルダに

「愛してるよエスメラルダ。」

「サボ!!愛してる!!!」

この愛は素朴なものであり逆に複雑でもあった。

サボはエスメラルダの涙を舐め取った。

「ん。」

「しょっぱい・・・。」

「ハハッ。」

エスメラルダは笑った。

今までにない笑顔で泣き笑った。

「サボ、ずっと一緒にいて。」

「当たり前だろ?」

ずっと感じていたい。

この温もりを

この愛を・・・

エスメラルダは涙を拭い、サボにキスした。

サボもそれに応える。

大丈夫。

もう2人は離れない。

もう二度と逢えないなんてことはない。

しっかりと愛で繋がれている。

エスメラルダはサボの体に手を回しギュッと服を握った。

離さぬようしっかりと・・・

「大好き。」

「俺も。」

「愛してる。」

「俺もお前を愛してる。」



2人の愛は最強・・・
/ 139ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp