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トリッパーを退治する話

第25章 嫉妬



「かなり動いた感じだったもんなー
龍輝のやつ。
ストレス溜まってた感じ?」

「たぶんな」


前を歩く赤司と赤司に抱えられている龍輝。
その隣にテツ。
彼らの後ろにはローたちが、後を追うように歩いていた。
ローはずっと黙ったままだし、赤司とテツは今日の課題の話などをしていた。

今日の朝の喧騒が嘘のようだ。

ペンギンは被っていたキャップをさらに深くかぶった。



無事に家まで送り届けた彼らは、テツに後は任せるとそれぞれの家へと向かっていた。
例の公園まで来ると、ローは舌打ちし、帰宅の途を選んだ。



「ちょ、船長!
じゃあな、赤司!」


シャチは大きく手を振って、ローの後を追いかけていた。
ペンギンは片手だけあげると、彼らを追うように歩き出した。

すでにトラックはなくなっていたし、海水だったから掃除も楽だったのだろう。
トラックが倒れて出来たものだけで、朝の出来事をなかったかのようにも見える光景に、赤司は一度目を閉じ、そして開いた。

なにもない。


公園に背中を向けると、自宅へとむかいだした。
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