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トリッパーを退治する話

第20章 魅了されたのは、だれ?



「お前は怖ェとは思わなかったのか」



ローは近くに座っていた赤司へ声をかけた。
テツの場合、すぐに表情に出ていた。
怖い、と。
だが、その恐怖は龍輝自身のことではなく、龍輝がここからいなくなること。
それが怖かったらしい。



(…前のおれだな)



龍輝はハートの海賊団だ。
だがその前は情報屋として、活躍していた。
ミズミズの実の能力者だからこそ出来たことで、彼女は誇りに思っていた。
そんな時だ。
ローに無理矢理仲間にさせられ、船に乗せられたのは。
逃げようとしたが、少しずつハートの海賊団に魅了され、いつの間にかローの隣にいるのが当たり前になった。

ミズミズの実は戦った時、死ぬかと思った。
でも、龍輝を恐怖の対象としては置けず、何より守るべき存在だと思った。




「別に、俺に危害はないからね。
水が操れるテツヤの妹。
俺はある意味で彼女の後ろにいるメンバーの方が恐ろしいよ。」



あぁ、白ひげたちのことを言ってるんだなと解釈して、同じくと思いながらため息を吐いた。
彼女こそ愛されるべき存在。
引き込まれていくその存在は、いつだって魅力的だ。
だが赤司は龍輝のバックに白ひげたちがいることを恐れている。
ならば…



「だが彼女は魅力的だ。
僕は諦めが悪いよ」

「…上等じゃねェか。
海賊は欲しいもんがあれば奪う。
勝てると思うなよ」



笑顔さえ浮かべずに話し出した2人に、遠くから見守っていたルフィは首を傾げ、テツは苦笑を浮かべた



「また増えましたね」







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