第14章 シャンクスの息子!?
「それで。
なんでこう倒れたのか聞きたいわけなんだけど」
「僕ははっきりとは…
ただ、背中押された時にはもう龍輝の姿はこれで見えなくなってましたから」
「その車が急発進したのさ。
そして、曲がりきれず倒れた」
「そして、ウンディーネ…龍輝が被ったわけか
やっぱりお前たちも、水の性質には勝てねーみたいだな
…というか、お前、赤髪のシャンクス息子とか?」
「は?」
「違うらしいぞ。
昨日初めて白ひげに会ったしな」
赤司の髪色を見て思ったのだろう。
とある人物の名前を言ってみたのだが、期待していた言葉が帰ってくることなく、サンジによってそれは否定された。
見つめていた視線は外れ、クザンはまた事故現場へと視線を向けた。
運転手は無事なようだ。
周りに集まっている警察官に戸惑いながら受け答えをしている様子は、彼が薬物やお酒などの原因ではなく、居眠り運転と頷ける要因に繋がることがあるから。
ひとまずは安心のはずだ。
…運転手が、だ。
「へー
まぁ、急発進と横転ねー
この事故のこと、白ひげには?」
「…伝えておいてくれ。
どうせすぐバレてしまう」
「そうそう。
おやじの情報網はすごいからねい。
もう学校に着いてた俺を向かわせるんだからよい」
「マルコさん」
「不死鳥マルコ」
「というわけだ。
おれたち学校があるから、話は後だよい」
マルコは赤司とテツのそばまで寄ると、背中を軽く叩いて歩き出していた。
事故現場が気になりつつも、置いて行かれないよう前を向いた。