第14章 あの季節
もう、こんな季節か・・・
そう考えながら窓の先を見つめていた。
時間は6時限目の後半。もうほとんど授業放棄。
キーンコーンカーンコーン♬
「やぁ・・・・っと終わったぁぁぁあ!」
ふと、頭の中をよぎった。
”部活”行かなきゃ・・・
急いで鞄を持って走り出した。
廊下はまだ、人が少ない方だ。
遠慮なくダッシュした。
いつもの曲がり角
「きゃっっ!」
ドンッ!!!
前方が暗くなった。誰かにぶつかってしまった。
「す・・・すみません!!前!見てなくて!!」
「いや、問題ない。」
「あ!赤司君!?す・・・すみません。」
「大丈夫だ。」手を差し伸べしてくれた。
「あ・・ありがとうございます。」
少しの沈黙が続いた。