第4章 アマゾナイトの希望
アレスの言葉にすぐさま反応したのはロッカだった。
彼はグラスを握り締め、険しい顔でそれを見つめる。
「すみません僕達のせいで…うまく撒けたと思ってたんですが…」
妹達の隠れ蓑に危険を招き込んだ責任の大きさに、ロッカは深く項垂れる。
「そこは兵士達の方が上手だったということね」
だからそこまで落ち込まないでと、アレスはロッカの肩を叩く。
「まぁ、こっちは適当に賊に襲われたとか言って警備を強化してもらうわよ」
ミモザの妙案に、ケイナがくすりとわらった。
そしてケーキと飲み物が次々とテーブルに運ばれてくる。
「まぁ何はともあれ」
表情の暗いアメルに、アレスはにっこり笑う。
「甘いものでも食べて元気ださなくちゃね」
「…はい…」
「では、お言葉に甘えて頂きます」