第1章 変わり者に恋をした
一週間前____
『はぁ、今日もいいことなし。
こんなにいいことないことってある?』
レポートを忘れる、携帯を忘れる、
今日はついてない。
『最悪な日だ……ぶふっ!』
肩を落として下を向きながらぼてぼてと歩いていると
なにかにぶつかった。
ガシャーン
『うわ、やっちゃった!』
『おっと、すまない
怪我はないかい?』
尻餅をついた私は顔を上げ
謝ろうとした
『ごめんなさ……ぃ……』
あぁ、この日のためだったのかな
こんなにもついてない毎日は
こうなるためだったの?
『ん?荷物、ぶちまけてしまったね
僕も拾おう』
その言葉で私は少しわれに帰り、
荷物を拾う彼を見ながら私も拾った。