第1章 昨日の昼休みの出来事
「―――と、いうわけなんだ」
「アハハ。陸が神崎さんに捨てられる、か・・ぶっふぉwwww」
くっそー。こいつ、ぜってー楽しんでやがる!
人が悩んでいるというのに。
「じゃあ、直接杏樹に聞けばいいじゃない」
「松沢・・・」
こいつは松沢柚莉。杏の親友で、悠の彼女。
「今日の昼休みに聞いてみるつもりだけど・・・」
「もしかして、ふられるのが怖いの?」
―――ギクッ
あ、杏のことだから、それはないと思う。
俺のこと、好きではいてくれてると思う・・・たぶん。
・・・なんか不安になってきた。
「大丈夫よ。杏樹には滝本くんしかいないんだから」
「あ、ああ・・・」
よし。昼休み、一緒に弁当食べるし、その時に聞いてみよう。
「陸、頑張れよ」
「ああ」
悠の言葉に頷き、昼休みを待った。