第3章 私と彼…3
「たっだいまー!柊ちゃん着替え終わったー?」
及川が帰って来た。
いつも煩いな、アイツは
「お連れの方でしたらただ今お着替え中ですよ。」
親切なことに店員は及川に言う。
私からしてみれば正直言わなくて良かったのに。
「柊ちゃん!着替えられないなら俺が着替えさせてあげるよ?」
あ"?
「自分で着替えられるわ阿呆。クソ及川、もしカーテン開けたら即座にお前を屍にしてやるからな。」
「色々ヤバイ言葉入ったけど⁉︎」
キャンキャンとカーテン越しに騒ぐ及川を放っとき、さっさと着替えてカーテンを開ける。
「!へぇ…」
私が着ているのは黒の、太いベルトのついた袖のあるチュニックと胸元が開いてるので白のブラウス、ジーンズ系の短パンだった。
「フ〜ン」
「……」
及川は楽しそうにこちらを見る。こっちとしては随分恥ずかしい。
散々眺めたあと及川は私から離れて服のコーナーへ行く。
何も言わないのか。それはそれで辛いんだが。
数分後にアイツは私の元へ来て
「それもカワイイけど、こっちはどう?」
と、1セットの服を渡した。
「ん、わかった。」
とりあえず、着替える為にカーテンを閉め、無言で着替える。
服とかセンスとか、私には全くわからないことなので全て彼におまかせだ。
ー数分後ー
ジャッと勢いよく開ける。店員と話してた及川もそれに気付いたようだ。
「あっ着替えたんだ…ね…」
振り向いた途端に何故かアイツは固まった。
結構格好が格好だからな。
今の私は、胸元に黒いリボンが付いてる淡い水色のブラウスシャツに前の開いた黒のベスト、フリルの白のミニスカートに黒のニーハイ。そして白地のパンプス
THE カワイイというコーデ
着てる私が恥ずかしいくらいだ。
つーか、全く似合っていない。
このクソ野郎、似合ってないのを承知で私に着せたんじゃないだろうな。
だったら、一生治せないくらいの顔の傷を負わせてやろうか。
なんて考えて本人を見たら…
「……っ」
口元を隠して目をそらしている。
しかも、顔が赤いときた。
「〜〜っ」
おかげでこっちも赤くなるじゃないか、クソ川めが。
「…よ」
「?」
「に、似合ってるよ」
「⁉︎ちょっ…ぅん」
暫く私たちはこのままだった。