第2章 普通
次の日ー。
「えーと、私は 1-6かぁ」
名簿に知っている名前は一人もいなかった。
なぜか、6組に同じ中学校出身者が
いないのだ。
深い溜息をついて、トボトボと歩き出す。
ドンっ
どさっ
「痛っ……ごめんなさ…」
昨日にしろケガばかりだ。 ついていないと思う。
顔を上げ謝るー。
「あっ、ごめんな? 血でてる」
目の前にいたのは、整った顔立ちをした少年。
あの、中継で見た陰陽師と似ていた。
「あ、大丈夫ですよ…」
これ以上ケガを見られる訳にはいかず、
逃げようとしたが、腕を掴まれた。