第1章 発覚
雲雀の帯締めをほどき、襟元を無理矢理引っ張る。
「いやぁ…っ…!」
しんとした夜のなかに声が響いた。
着物の袖で雲雀の口を慌てて塞ぎ、
「状況がわかっていないようですね?」
やれやれというようにため息をつく。
「貴女のような町娘には他のやり方をして差し上げましょう」
ひょいと雲雀を抱えあげ、隣の寝室へと連れると
「ちなみに人払いはしてあります。
が、あまり喚かれると興が冷めるのですよ」
いちおうは丁寧に布団の上に雲雀をおろし、
もうぐちゃぐちゃになっている着物を脱がせてしまう。
「……っ!」
小さな行灯しかない部屋だが、雲雀の白い肌は十分に照らされていた。
この後起こるであろう事に怯えて
ぎゅっと身を固くさせて永光の腕の中で遠くを見る。
(日向様、ごめんなさい…)