• テキストサイズ

奇跡 【ケロロ軍曹】

第6章 遠き想い出




~地下のとある、優しい青い光に包まれた空間~

早苗「父上、これは何?」

「これか?
!お前には見えるのか!

これはな…伝説の刀だ。


一度(ひとたび)振れば、天地を切り裂き

全てを思うがままに出来る力を持っている。


外界とは、時間の流れが違うだろ?」

早苗「うん」


「あれは、村長となる男性が見つけたものでな。

当時は、ただの岩だったんだ。


だが、何を思ったのか…

この岩を持って、日本刀を作り上げてうったんだ。


お前のはとこ

恵土や、その父親の牙(きば)が直系の跡継ぎなんだが…


本来なら死んでいるはずだった身として

俺達の方に、村長としての立場が来たんだ^^;」

早苗「!ああ(手を打つ)

爺ちゃんが、恵土の祖父の弟だったっけ」


「そういうことだ。

お前も、跡継ぎで男なんだから…

これを持ちたいのなら
心の正しい人であり続けることだ…


いざという時、護り抜こうと必死になり

相手のために、動ける人間にな…


村長とは…村の長とは、そのためにある。


己を護れる人は、己を護り

それで護れない人を、次々に護っていった方が効率がいいし


確実に護れるからな^^」


そう笑う父親に対し…

とても尊敬しているかのような眼を向けている姿が見えた…


だが…

恵土「そんなの、違うだろ…


効率が悪かろうが、どうであろうが

敵も味方も全員を護り抜いてこそ、真の長だろうが!!」


己の答えは違っていた


恵土「皆生きてんだ!!

皆、各々を想う大事な人がいるんだ!!


それを奪って…

傷付けていいわけあるかよっ!!」

首を横に振りながら、感情を露わに叫ぶも…


早苗「うるさい!!

お前は、それを返してから言え!!


(俺が長になるんだ!」


そう応える、その眼は…

とても、正しいとも清らかともいえるものではなく…


無論、日本刀は見えなくなっていた…

/ 347ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp