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中学生の恋愛事情
第1章 そばに
(あ……)
準備室扉から来た祐は、さくらの
真後ろを通っていった。
「っ!」
柔軟剤の甘い香りが、フッ と漂う。
さくらの肩に祐の手が当たる。
そんな些細なことでも、いちいち熱くなってしまう。
(本当…重症だな、私)
机の数が足りないため、一年生とパーカスは
地べたにすわる。
一年生は自分のパートの近く。
パーカスは、さくらの席の対角線上ー
つまり真反対の場所だ。
先生は明日のことについて何か話して
いたが、さくらの耳には届いてなど
いなかった。
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