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愛されたい症候群。

第6章 制服や教科書は全部捨てた




昔…主に中学生の頃は思い出したくなくて
アルバムはどこかにしまい込んだ

制服や教科書は全部捨てた
初めて手にした時は
綺麗だった白と水色のジャージは
もうかなり薄汚れてて

資源回収、無理そうだなって
月曜日ゴミ袋に詰めてゴミ捨て場に置いた



今ではトラウマのように
スポーツ用品店には近づかない

テレビもつけるのはバラエティくらいで
ニュースも怖くてつけられない


大した事じゃなかったと
きっと、もっと辛い目に遭った人に
比べたら私なんて

そう思うけど頭の先からつま先まで
恐怖で支配されてしまったら

時間ですら解決してくれず
今度は嫌悪として残ってしまった



私はこの気持ちと
ずっと一生一緒に居なければならない

あまりにも虚しくて腹立たしいが
乗り越えりる力が無い私にも
問題があるんだろう


そんなこと考えてたら
タイマーが2分経ったことを知らせてくれた


お気に入りの味噌ラーメン
とろけるチーズを被せるように
2枚乗せる

そして軽く七味を振って30秒まつと

味噌チーズラーメンの完成


こってりとしたチーズと
七味のピリッとした刺激がたまらない

なんかモヤモヤした時は
美味しいものを食べるに限る、ほんと

熱いの承知でズルズルとすすると
味噌の香りが鼻を掠めた


「うっま」


ジャンクフードだって美味しいのさ


あぁでもきっとあの女は今頃
洒落たフランスコースでも食べてるんだ

父さんと母さんと3人で
満たされながら


こんなもの食べてると知ったら
嘲笑った顔をするに違いない


…やめよ、せっかくのラーメンが
不味くなっちゃう


今日の私はおかしいみたいだ
1人で晩酌でもしようかなぁ



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