第2章 ~1日目~
「ん……っ」
カーテンの隙間から降り注ぐ眩しい陽光を浴びながら、鈴花は首の後ろに違和感を感じて目を覚ました。
(いつもの枕より……なんか高い?)
更には触れた感触に、人肌のような温かさと弾力まで感じる。
その違和感に首を捻りながら、恐る恐る鈴花は目を開けてみて――真っ先に飛び込んできた光景に驚愕した。
「……え」
見知らぬ男が目の前で安らかに眠っている。
おまけに何やら、首の後ろで感じていた違和感は彼の腕枕が原因だったようだ。
「ここ、私の部屋だよね…?」
夢か現実か、働かない頭を無理やり回転させて天井を仰ぐ。
そこには見慣れた白い天井があった。
どうやら自分の部屋である事に間違いは無いようだ。