第3章 ゼノ・ジェラルド
城に帰ってからはずっとアルバートからの説教を聞かされていた。
アル 「あなたは一国の王なんですよ!!!」
バンっとゼノの前のテーブルを両手で叩き
アル 「そんな高貴な方があんな下等な人間に声をかけるなどしてはいけないことなのです!!!!」
城下町で起こった出来事をまだグチグチ言っているようだ。
ゼノ 「アルバートは厳しいな。」
そんな興奮状態のアルバートに表面上は申し訳ないと
思っているような素振りで優雅に紅茶を飲む。
アル 「本当に分かっているのですか?」
そう問われればニッコリと
ゼノ 「分かっているよ」
返されればアルバートはもう何も言えなくなってしまった。
コンコン
ドアがノックされ開かれた扉から入ってきたのは
上質な衣服を身に纏った上品そうな顔立ちの男性。