第3章 部活【黄瀬 涼太】
部活のメニューでの、ランニングが終わった黄色の髪の毛が特徴の黄瀬涼太は、タオルを首に掛けて水道へと向かった。水道に行けば、水が流れている音が聞こえてきた。
其処には、黄瀬と歳が変わらない女子が使っていた。その女子は、柚だ。どうやら、手を洗っているみたいだ。
「あれ?君って……確か……。」
黄瀬は、その柚を見た瞬間…不思議に思ったのか声を掛けてしまった。その声に気付いた柚は、水を止めて濡れた手をハンカチで拭く。
そして、黄瀬を見た柚はペコリと頭を下げる。柚を見た黄瀬はあぁ!と声を上げて何か思い出した。
「君は確か、新しく一軍のマネージャーに入った子っスよね?赤司っちに、紹介されて入ったって、本当っスか?」
コクリと頷く柚。そう、元々帰宅部だった柚は、赤司に認められたのか分からないが、部活の紹介で入る事になってしまった。
「オレの事知ってるっスよね?」
突然と黄瀬の質問に、首を傾げやがては首を左右に振る柚。その態度に目を丸くさせる黄瀬。どうやら驚いたみたいだった。