第10章 マジバ【火神 大我】〈アンケート〉
火神は、部活帰りにマジバを寄るというのが日課だった。今日も、火神はマジバに寄るのだった。
いつも通りのメニューを見ては頼むのだが、今回は違ったのだ。そう、レジの人が違うのだった。レジで打っているのは火神と同じクラスの柚だった。
柚は、マジバでアルバイトをしていた。その姿を見た火神は、驚きの表情を見せる。
「は?『火神君。』って、呑気に呼ぶなよ。お前、まさかここでバイトしてたのかよ?」
火神の質問に、しっかりと頷く柚。火神のメニューを全て聞いた柚は、クスクスと笑うばかりだった。
やがては、火神が頼んだメニューが次々とおぼんにのせていく。マジバーガーだけで、結構な量だった。それは、柚は重々知っていた。
「バイト、頑張れよ。」
火神は、頼んだメニューを受け取り柚に声を掛けては、レジから離れていく。柚は、にっこりと微笑み頭を下げるのだった。
もぐもぐと、次々と頼んだ多量のマジバーガーを口に入れていく火神。自然と柚の方を見れば、忙しそうに動いていた。