第15章 梅雨【赤司 征十郎】〈アンケート〉
→ありがとう、先に入るね。
柚は、微笑みながら赤司にそう伝えると赤司は、嬉しそうに頬を僅かながら緩めては優しく言った。
「あぁ…。ゆっくり入っておいで。」
そして、柚はお風呂の扉を開けて入って行った。その様子を見守るようにずっと眺めている赤司は、1人で満足そうな笑みを浮かべていた。
赤司は、柚の分の荷物を持っては自分の部屋へと向かうのだ。そのときも、どこか楽しそうな表情をしていた。
「さっき言った言葉は、半分は冗談で半分は本気だったんだけど。」
赤司が言った言葉とは、一緒に入るか?…という誘いだった。一度足を止めては、お風呂の方を向いては微笑む。
「まぁ…風呂から出た君を…満足するまで触れるのも悪くないな……。」
梅雨【赤司 征十朗】
〈END〉