第3章 靴屋の小人

「こびとさん･･･いなくなっちゃったの？」

「ん？小人はいるよ？アイリスが望めばいつでも現れるさ。」

「ほんと？！こびとさん、こびとさん、こびとさん･･･。」

ポポンッ
　『『イヤッフー！！』』

「うわぁ！！こびとさん！！」

『あ、お客さんだ！』『本当だ、お客さんだ！！』

『おじいさんに会いたいの？』『おばあさんに会いたいの？』

『靴を作りたいの？』『服を作りたいの？』

「アイリスはおじいさんたちと話をしたいんだ。
　お前たち、案内してくれないか？」

『アイリス可愛いね！』『アイリス素敵だね！』

『アイリスだけ連れて行ってあげる！』『猫は置いていけばいいよ！』

「お前らなぁ！？」

「こびとさん、ねこさんはたいせつなひとなの。」

「アイリス･･･。」

「ねこさんいないとアイリスまよっちゃうから、いないとこまるの。」

「おいっ！」

「おねがい、こびとさん、ふたりともつれていって？」

『アイリスの頼みならいいよ！』『アイリスのお願いならいいよ！』

『仕方ないなぁ。』『仕方ない、仕方ない。』

『来い、猫！』『行くぞ、猫！』

「お前ら･･･あとで覚えとけよっ！！」―――。