第11章 この景色とアナタの言葉
それは数時間だった様にも感じるし、数秒だった様にも感じた
時間の感覚なんて無くなってしまい
感じるのは彼の唇の感触と、抱きしめられて暖かいということだけ
彼の唇がそっと離れていくのを感じて、名残惜しさを感じたまま私は目を開いた
海堂「俺はお前が女で良かったと思ってる」
その言葉に私は、心の中にあった最後の鉛が溶けたのを感じた
「その言葉が聞けて良かった。
これからもよろしくな!仲間として、恋人として」
私は心からの笑顔と言葉を海堂に贈った
彼は少し照れた後、“ああ”と返してくれた
海堂「戻るぞ。ここは冷える」
そう言うと私の手を取り、来た道を戻った
なぁ、海堂
私を必要としてくれてありがとう
あなたに憧れて、背中を追ってきて
本当に良かったと思っています
これからも共に歩んでください
あなたに憧れた私と一緒に
END