第3章 ※※※
「え…?」
「俺がいなくても毎日楽しそうだったよね。」
「何のことを言ってらっしゃるの?」
「あいつと一緒にいるのがそんなに嬉しい?」
「え?才蔵さん、…え?
まさか?嘘…。」
私は才蔵さんが何に不機嫌になっていたのか
やっと理解した。
才蔵さんに嫉妬されてしまった…。
え?この私が。
え?本当?……やだ、嬉しい…。
こんなこと初めてかも。
涙目になったしまってたけど、
ついつい笑顔になってしまった。
「何笑ってんのさ」
私の表情をちらっと見て
また才蔵さんは目をそらしながら言う。
「だって…才蔵さん…」
「何さ」
「嫉妬…してくれたんですよね、
私と彦兄ぃのこと。」
「…違う…」