第3章 第三章
緑「!!
…柚葉
おれも会いたかったのだよ…!」
(ギュウ
貴方「うぁっ…
し、んたろっ…!」
ぽろぽろぽろ
見ているこっちが吸い込まれそうな柚葉の瞳から涙が溢れた。
泣くということがこんなにも美しいと思えるのは柚葉だからだろうか、
とても儚いもののようで、
その、
…とても、きれいなのだよ。
コイツのことだ、きっとアメリカで不安な中でもへらへらと笑って誤魔化してきたのだろう…。
まったく、もっと人を頼ればいいものを…
辛い時にそばにいてやれなかったことが無性に悔しくてしょうがない。
おれはこいつを安心させるために、またどこかに行ってしまわないように、
そっと、
少し力をいれて
ぎゅっと
抱きしめた。