第2章 be on good terms with
赤羽カルマは、一人、離れて三年E組を眺めていた。
「あのたこ先生、体育の授業はお休みか・・・」
彼はニヤッと笑うと、つかつかと教室に戻ろうとしている生徒たちの元に近づいた。
「やあ、渚君」
「あ、カルマ君・・・今日からだったんだね」
「俺が来ること、やっぱ知ってるんだ♪」
「主に美咲さんから聞いたよ」
「・・・は?」
カルマは、渚の言葉に一瞬目を見張った。
「誰だって?」
「相川美咲さん」
「会ったんだ・・・」
「だって彼女は・・・」
その渚のセリフを遮って、カルマの後ろにある人物の影が浮かび上がった。
「はあい♪暴力的なカルマ君?初日から遅刻なんて、先生怒っちゃうぞ?」
「美咲・・・」
カルマの後ろには、カルマのよく知る幼馴染が微笑んでいた。