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ハイキュー短編詰め込み集!

第3章 菅原孝支 『欲しいのは』



「ふぅ〜…おまたせ。今日も暑いな!」


色素の薄いふわふわの髪の毛…なんだか女の子みたい。

ぼーっと見てると彼の手があたしの顔の前でひらひら動かされる。



「おーい!青井?大丈夫か?
ぼーっとしてるんか?」

「ごめん!ちょっと意識があらぬ所に飛んでたわ(笑)
練習中にごめんね?
ちょっと渡したい物があってさ」


預かった手紙をゆっくり渡す。

…ここであたしのうっかりが炸裂したのです。
言葉が足りないという致命的な欠点が。


「受け取って下さい。」

菅原くんがお化けでも見たように驚く顔を、
たぶんあたしはしばらく忘れられないでしょう。


「え?
えええぇ⁉︎
お、お前いきなりどしたんだよ⁉︎
熱でもあんだべ?」

ピタッとおでこを触ってきたから、
思わずビックリしてしまった。


「えぇぇ⁉︎あたしじゃないない!!
女の子から預かってきたの!
菅原くんに渡して下さいって」

そう言うとまゆ毛を八の字にして苦笑いされた。


「なんだ…青井からじゃないんかぁ。
う〜ん…

もし…もしもな?
青井からだったら嬉しいって言ったらどうする?

…欲しいのはお前からだよって言ったらどうする…?」


「え…
それってどういう……」

真剣な顔で言うからなんだよ!
このドキドキは、きっとそのせいなんだよ…。


「そんな真剣に困るなよな〜?

じゃあこれは宿題な?
もしお前が答えに気付いたら俺に言って?
この手紙は受け取っておくな。
ありがとう」


あたしの頭をポンポン撫でて練習に戻っていく。


「じゃあな!思う存分悩めよ〜!」

いたずらっ子みたいに去っていって…。
な、なんなのもぉぉ!!!

何これ!
あたし…あたし『恋』してるみたいじゃん!!


答え合わせに行く時の結末は
また別のお話…。



END
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