第4章 お鍋の日。
「お前…何してんねん!力入れ過ぎやろ!痛がってるやんけ!」
と、声を荒らげ
身を乗り出し
安田さんの腕を掴んで
手を引き剥がそうとしてくれる。
「はいはい、そこまでー」
パンパンッ、と手を叩く音。
その音の方を向けば
横山さんが私達を見ていた。
「楽しい酒の席を台無しにしたらあかんやろ、2人とも。揉めるなら帰ってからにしろ。何も知らんちゃんを巻き込むな」
「…………ふぁーい」
唇を尖らせて拗ねる安田さんは
何も言わず手を離した。
横山さんの言葉に
ちょっと違和感をあるけど
とりあえず、ひと安心。