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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第31章 夢の残骸












庭に出ると合図と共に四人がぶつかり合う。


力とスピードはカールの私兵達の方が若干上だったが、
力では勝てない事がわかっているエルヴィンとリヴァイは、
それぞれナナシに伝授された護剣術で相手の剣筋を捌き、
冷静に相手の動きを読んだ。


人形のように機械的な動きしか出来ない私兵が、
扱いの難しい立体機動装置をエルヴィン達より上手く扱えるはずもなく、
『相手を殺すまで攻撃し続ける』動きしか見せない相手の攻撃を
読むのは容易い。

エルヴィンとリヴァイはそれぞれ木々の合間を縫って相手を翻弄し、
浅いながらも次々とダメージを与えていく。

巨人とは違い、私兵達の傷は治ること無くダメージは
蓄積されていくので、私兵達の息は上がり動きも鈍ってきた。


「そろそろか・・・」と頃合いを見計らったリヴァイは、
ブレードを逆手に持ち一気にガスを噴射させる。

超高速の攻撃を私兵達が避けられるはずもなく、
エルヴィンによって上手く誘導されていた彼らは二人揃って
リヴァイによって討ち取られた。

命までは奪われなかったものの、暫くの間動けない程の
ダメージを与えられた私兵達はその場に倒れ呻き続ける。

早く医者に診せなければ命も危ないだろうと、
カールに進言しようとしたエルヴィンだったが、
その前にカールは私兵を自らの銃で撃ち止めをさした。

突然の行動に三人は一瞬息を呑んだが、残酷な事を平気で
やってのける男なのだと割り切り、すぐ冷静さを取り戻す。





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