• テキストサイズ

過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第15章 契約の穴











残されたエルヴィンは張り詰めていた空気を霧散させ、
椅子に力なく座り込む。


好きでナナシを追い詰めている訳ではない。

だが、ナナシに調査兵団の事を沢山考えて貰うには必要なことなのだ。

今のナナシは保身の事で頭がいっぱいのような気がしてならない。

彼にそんな保身はいらないのだとわからせてあげたい。

リヴァイやハンジ達にナナシの身体の事を知られても大丈夫だと、
・・・以前と同じように接して貰えると早くわからせてあげたい。

調査兵団が・・・エルヴィンの傍にいる事が、
ナナシの心の拠り所になるとわかってもらいたいだけなのだ。

もう一人で戦わなくても良いのだと、
今までよく頑張ったねと小さな身体を抱き締めて
褒めてあげたい。


「・・・・・いつになったら、わかってくれるんだ?ナナシ」


なかなか交わらない心にエルヴィンは溜息を吐いた。





/ 403ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp