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FFⅨ Hi Betty! (Short)

第4章 バニーガールと秘密の夜会 #1


夢主の救出話。とても捏造で使い捨てのオリキャラが登場します。珍しく戦闘シーンあり。
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小麦粉を買ってくる。
そう言って彼女は出かけたきりだった。
買い出しなんて別の人間にやらせればいいというのに、彼女は外に出たい気分だといって聞かなかった。
彼女がこういうよくわからない申し出をする時は、出かけ間際にカードを懐にしまう姿を目にすることが多い。
彼女の行動には大方察しはついているが、あからさまに隠されると気になるものだった。
隠すのならもっとうまくやってくれないものか。
と思うのだが、彼女本人もひた隠しにしたいという程でもないのだろう。
とはいえ今日は帰りが遅かった。
普段から午前零時までには帰ってくるように言ってはいるのだが、すでに時計の針の短い方は零を過ぎ、長い方は八を過ぎようとしているところだった。
零時だって夜型の彼女のために、かなりゆとりを持たせているのだ。
まぁ、言ってしまえば午前八時も午前二時もトレノでは常に夜ではあるのだが。
それはいいとして、これが破られたことは過去に二度ある。
一回目は失踪、二回目は酒が原因だった。
僕はそろそろ待ちきれなくなっていた。
世間では、過保護だとか重たいとか言われるのかもしれないが待てないものは待てないのだ。
シェリーは警戒心や危機察知能力というものが欠如しているし、そもそも彼女なしのベッドで眠るなんて考えられなかった。
心を決めて席を立った時、使用人に呼び止められた。
シェリーに関する情報があるとのことだった。

使用人の話は、

今日のオークションが終わった後に忘れ物を取り戻ったオークショニアからシェリーがナイト家の屋敷に入るのを見たという話を聞いた。
ガタイのいい男が荷物を運搬するのに付き添っていた。
荷台には木箱と中身は見えないが檻のようなものが載っていた。
彼女はバニーガールの格好で瓶の入った箱を手に持っていた。

というものだった。

オークションが終わったくらいなので時刻は午後の六時くらいだろうか。
小麦粉を買うだけでどうしてそんなことになるのか、全くもって理解が及ばなかった。
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