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FFⅨ Hi Betty! (R18)

第3章 イランイランノキ #1




***



クジャはキングサイズのベッドで一つ一つ衣服を脱がせ、甘い台詞を交えながら私の身体を一番大事な部分を残して隅々まで優しく愛撫した。彼が撫で唇を寄せた肌にはまだ軽い痺れと熱が残っていて、もどかしささえ感じられた。彼が私を最後までものにすることは日頃仄めかすわりに多いとは言えなかった。途中で上手く終息され、私だけが置いてけぼりをくらうことも多々あった。彼が何を思っているのかは分からない。飽きるのかもしれないし、端からそんな気などないのかもしれない。その度に私は良いように弄ばれているような感覚を覚えた。ただ、今日はそうではない予感がした。彼の台詞、声調、私へ触れる手つき、様々な情報を捉えて私の直感がそう判断するのだ。

「未だに手を出してはいけないって気が起きるんだ。」

彼は私の背中を抱いたまま肩越しに溢した。“何?”と振り返るように覗き見る私のことは目に留めているのかいないのか、彼は更に続けた。

「壊れてしまうんじゃないか。そういう観念が染み着いてるのかもね。」
「……………どういうこと?」
「なんでもないよ。お待ちかねだろう?」

腿に添えられた彼の手が上昇する。“やっぱりね”、彼は首元で囁き、首筋に唇を這わせた。その合間にも、彼の指先は蜜を絡ませ蕩けるような甘ったるい感覚を私に与え続ける。

「今日のクジャ、なんか変。」
「そうかい?」
「だってやけに優し……っん。」
「物足りないって?」

彼の声には不思議な緊迫感があり、今にも首筋に噛みつかれそうな気さえした。同時に中へと埋められていく指がじわじわと膣壁を押し拡げていく。

「違っ……」
「確かに、たまには滅茶苦茶に犯してみるのも悪くないね。」

私を正面に向かせた彼は“たまには”ともう一度呟き、目線を流したまま肩を竦めた。やはり、今日の彼は変だ。彼は小さく息を吐くと、横幅が広く両端の引き締まった綺麗な唇を私の唇に触れさせた。ゆっくりと深さを増す口付けに同調して膣内も掻き乱されていく。劇薬を流し込まれたみたいに身体の熱が高まっている。気づけば、シーツに上体が倒れ込んでいたことにさえ気が留まらない程、彼に夢中になっていた。





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