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my self

第25章 恋




しばらくの間は二人で

たわいもない話をしていたが

彼は一呼吸つくと突然に

腕を上げると背伸びをした


安田「なぁそろそろさぁ

ご飯でも食べに行かん?

俺のお勧めの所やけどさ」



そう言うと私にニッコリと笑った



「えっ、ご飯ですか?」


彼と一緒に歩くと人目について

噂になってしまうのではないかと

私は不安になっていた


その顔に彼は気が付いたようで



安田「ゆめちゃん、どないしたん?」



「私と歩くと、その....

スキャンダルになってしまいますよね」


恐々の私の発言に


安田「なんやぁ、そんな事を心配してたんか?」


「そりゃ.....」


彼が何を考えているか

私には分からなかった


彼はこの関係がバレるのを恐れてないのか


安田「俺が惚れたんやで

もしそれが世間にバレてもやで

俺はゆめちゃんを守るつもりなんやけど

信じてくれんかなぁ?」


そう言うと彼は

海の方にゆっくりと歩きだした


私は彼の背中に叫んだ



「でも、アイドルに彼女は厳禁なんですよね?」



彼は振り向く事なく、同じように叫んだ



安田「なぁ、俺らってロボットとちゃうで

人を好きになるし

その人との夢も見るんやで

そして好きな人と未来を歩きたいや

それってアカンのか

アイドルやったらさぁ?」



私は彼の言葉に考えさせられていた



彼は言うだけ言うと

また波打ち際まで歩いて行き

悲しそうに沖を見つめていた



突然彼がどこかに行きそうな

予感がしたのだ


その時、私は頭で考えるより

身体が勝手に動き

突然立ち上がると彼の所に走って行くと

背中から抱きついた



私の突然の行動に彼は驚き

顔を私の方に向けてくれた



安田「おん、どないしたん?」



「ずっと傍にいたいです、離れないで....」



私の言葉に彼は微笑むと



安田「やっと素直になってくれたなぁ」



そう言うと優しく私の頭を撫でてくれた

彼の手が頭にある事に私は

嬉しくって微笑んでいた



素直になるってこんなに気持ちいと

初めて気が付いたのでした


私を受け止めてくれてる

彼に夢中になっていってる

自分を止める事が出来なくなっていました


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