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my self

第45章 プレゼント




 私たちは、明るくなるまでに島を離れて

海岸に戻りました


私は濡れた身体を拭く事なくドレスを着た

彼は少し離れた場所に自分の服を

脱いでいたようで



安田「ちょと塩臭いけど仕方ないなぁ」



彼は自分の身体を臭いながら言っていた

私はそんな彼を見て微笑んでいた




そして砂のお城の前に大事に置いていた

花束を抱えると



「これ、ありがとうございました」



彼に少し差出ながらお礼を言った



安田「おん、ほんまは行きたかったんやけど

行ったら迷惑になるから

ここやったら会えるかなぁって思ってな」



こんな所にも彼の優しさが溢れていた

私の晴れ舞台に自分が現れたら

台無しになるから

会えるか会えない場所で待っててくれた




「変な事で会えましたよね」


私が、いたずらぽく肩をすくめて笑うと


安田「ほんまや」


そう言うと軽く私の頭をこずいたのでした

私はおでこを撫でると

海から朝日がゆっくりと昇って来ているのに

気が付きました



「きれい......」



私はその美しさに見とれていました



安田「夜の星も綺麗やけど

どの時間でも綺麗なモンがあるやなぁ

きっとどの世界に行ってもあるんやろねぇ」



私は彼の言葉のメッセージを受け取りながら



「そうですね、しっかりと見て来ます」



安田「おん」


その後、二人で無言でゆっくりと昇ってくる

朝日を見続けていたのでした

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