第40章 第39セット
菅原は京谷を狙い、サーブで動かしてスパイクの助走を牽制した。
及川が名付けた“爽やか君”の“さ”の字も見当たらないほどの真っ黒ぶりだ。
岩泉のスパイクが綺麗に上げられた時
後衛にいた菅原と前衛にいた影山がスイッチ(入れ替わり)した。
実質烏野のスパイカーは5枚
影山に上げられたトスはストレートに決められた。
ここで一度落ち着かせるために青城がタイムアウトを取った。
花「じゃあ外せば?」
岩「だな。」
タイム明けのサーブも菅原は京谷狙いできたが、京谷の代わりに花巻がレシーブを拾い、京谷のスパイクが決まった。
菅「くそ、、、同点までは持って行きたかった、、、」
一進一退の攻防をする中で、京谷に不自然なほど攻撃が集められていた。
自滅も少なくなってきて、青城が20点台に乗ったところで烏野が1回目のタイムアウトをとった。
金田一のサーブがネットに掛かり、ここで追い付いておきたい烏野。
京谷を意識しないように務めた日向は、京谷の後ろから入ってくる松川を注意したが、トスが上がったのは先は京谷。
意識しないよう務めることも、意識するのと同じなのだ。
そして京谷のサーブは
誰も触れることなく烏野のコートへ落ちた。