第39章 第38セット

はじめのサーブは徹程ではないものの、とても強烈になっていた。


まっ、私のメニューこなせば当然だけどね!!



ネットを越えそうになったボールを飛雄がワンハンドトスで上げ、それを龍が打った。



前見た時よりより連携がスムーズになってる､､､。



その後も点差は離れないまま、翔陽が前衛に上がってきた。



きっと烏野にはインハイ予選の時のあの記憶がよぎっていることだろう。


それを払拭しないと始まらない。



そして速攻のチャンスで翔陽が打ったボールは勇太郎によって止められた。



また､､､またあの時と同じ？





いや違った。蛍くんがちょうど良い所にいて、なんとか上げた。



それにしてもらしくない。いつもの翔陽ならもっとブロック見えるはずなのに。


熱くなりすぎているとブロックが見えてないと分かった飛雄は青城側にボールがある隙に翔陽を蹴っ飛ばした。



ブロックのワンタッチで再びやってくるチャンス。





烏野の、みんなの声が聞こえてくる気がする。



もう一回！



行け


行け




あの絶望の一本を




ブッ壊せ!!!








翔陽の打ったスパイクは


勇太郎のブロックを避け、親治くんの腕を弾いてコートの外へと落ちた。





ここからが、スタートラインだ。