第38章 第37セット
*優side*
20点を目前としても点差はつかないまま、取りつ取られつを繰り返した。
どっちのチームも粘る分、烏野は余計にスパイクを打たされている。
試合の終盤、ここからはきっとエースにボールが集まってくる。
烏養さんも同じような考えだろう。
飛雄はきっと違うだろう。
翔陽が後衛になって和久南も絶対旭くんを意識しだす。
旭くんに上げるのは“それがベスト”な時。
今は、力を使うべきだ。
「「「よっしゃぁぁぁあ!」」」
烏野があと2点で勝てる場面。
強気な姿勢で思いっきり打った旭くんのサーブはアウトになった。
観客からのブーイングがすごいけど、点を決めに行ったサーブに文句なんてない。
ここで和久南もサーブがアウトになった。
またもやブーイング。
あそこに立つ緊張感も何も知らないくせに偉そうにしやがって、、、中「ハイ切替え!!次獲れば問題ナシ!!」
うん、、、ああゆう柱的存在がいるチームは、すごくいいと思う。
烏野のマッチポイント
翔陽が前衛に上がってきた。
ノヤくんが抜けたところを狙われ、再び1点差。
烏野も、和久南も緊張は最高潮だ。