第38章 第37セット
*優side*
翔陽vs中島くんの争い。
現段階での個人技では完全に中島くんに軍配が上がった。
けど___
翔陽のブロックにボールが当たり、コートの外へと弾かれた。
着地するやいなや、翔陽がボールへ飛び込んだ。
飛び込んだ先にはパイプ椅子が置いてあって、そのまま跳び込んだりしたら怪我をしてしまう。
武田先生が慌てて椅子を避けると
翔陽は綺麗なフライングレシーブで上げ、コートに戻った。
確かにまだ中島くんやかつての“小さな巨人”に
技術では及ばないかも知れない。
でも、身につけた“全部”でなら戦える。
烏「カウンターだァ!!!」
指一本触れさせずにコートへ沈めた。
その後も烏野は点を決めるものの、中島くんにブロックアウトで点を取られ続けた。
成すすべが見つからないとでも言うようだった。
蛍くんもイライラしてる。
あんなアタッカーやだもんねー(自分の事は棚に上げる)
そして、
烏野が動いた。