第34章 第33セット
百沢くんのスパイクに対処し始めてからは俄然烏野のペースになった。
しかし、百沢くんは後衛になっても積極的にスパイクを打った。
でもね?百沢くんのいない前衛は
烏野のほうが上だよ?
烏野はコンビミスをしながらも着々と点を取り、セットポイントとなった。
子「先生!翔ちゃんのあの速攻も1stテンポなんですかっ!?」
先「ファーストテンポ??」
監「チビ太郎がデカイ奴とどう戦ってんのか知りたいなら、わかってた方がいいぜ先生。」
子「高ーく上げたトスに合わせて、余裕を持って助走を始めるスパイクが__サード・テンポ」
子「__トスが上がるのと大体同時に助走を始めて、トスに合わせて打つのが、セカンド・テンポ」
子「スパイカーが先に助走に入って来て、そこにトスを合わせるのが__ファースト・テンポ」
みんなが速攻って呼ぶやつだよね。
監「“ブロックに勝つ”という事は“ブロックよりも高い打点から打つ”という事。
チビ太郎対2メートル。より先に“てっぺん”に到達した者が勝者。」