第34章 第33セット
ぱっと振り向くとそこにいたのは大地くんだった。
澤「一人で何してんだ?もうすぐ暗くなんのに危ないだろ」
いや、だってねぇ?
苦笑いを返すとなんかあったか?と言ってくれた。
さすがに告白の話は、、、
悩む私に頼れって言ったろー?なんて笑いながら言う大地くんに話してみようって思った。
全てを話した時、うーんと苦笑いしながらあいつらもかぁなんて呟いたのが聞こえて、思わず大地くんを見た。
澤「ほんとは、言うつもりなかったんだけどなー」
山の陰に隠れ始めた夕焼けを見ながらはっきりと言った。
俺もな、優の事好きなんだ。
そう言い切った大地くんは大人っぽくてドキリとした。
けど、
そう続けた大地くんは私の方を向き、頭をわしゃわしゃ撫でながら
澤「俺は、付き合ってとか言わない。」
大地くんの告白は
今までのどの人とも違った。
澤「俺の隣じゃなくてもお前が幸せならそれでいいんだ」
ニカッと笑った彼はとてもかっこいいと思った。
澤「あと、告白のことだけど、その人のこと、じっくり考えてみるといいよ。そしたらそいつが自分にとってどんな人か分かるはずだ。」
すぐ帰れよーと背を向けた大地くんの表情は見えなかったけど、遠ざかる背中は少し寂しそうだった。